円商圏を考える

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円商圏の概要

円商圏とは、店舗を中心とした円を描くことで、来店の可能性がある見込み顧客が居住しているエリアのことです。お店の種類によって、来店見込みができる範囲は変わってきます。たとえば、生活に密着したコンビニやスーパーなどは比較的近場で済ます傾向があり、わざわざ遠くのお店を狙っていく人の割合は高くありません。

一方で、大型商業施設や高級レストランなどは、ある程度距離があっても訪れる可能性が高いです。こうした違いを確認し、業態ごとにどのくらいのエリア範囲で来客を見込めるかを予測します。

その上で円商圏を描くことで、来店見込み範囲の中でどの程度の人口があるか、またライバル店がどのくらい存在するかを把握できます。

こうして、売上予測をしたり、販売競争がどのくらい厳しいものとなるのかを考えたりするわけです。もちろん、円商圏はそれぞれの地域や住民の特性によって異なります。

たとえば、大都市であれば移動手段は徒歩や自転車、鉄道がメインとなります。一方で郊外であれば、自動車やバイクでの移動が多くなります。当然、自動車などの移動手段を取る地域であれば、その分円商圏の範囲も広くなってくるわけです。

この円商圏の設定は、物理的な距離や移動時間、鉄道の線路距離などによって決めることになります。

1次商圏・2次商圏・3次商圏の設定と分析

円商圏は、距離や移動時間などによってエリアを分けていきます。半径500mなど最も近いエリアを1次商圏、半径2kmくらいの中程度を2次商圏、10kmくらいまでを3次商圏とするといった具合です。お店の業態によってどの商圏までが見込み顧客の居住地区かを判別します。

その上で、対象となる範囲における人口動態を分析します。

住民の流出入や出生、結婚などの統計データを確認して地域特性や動きを知るように努めます。

過去のデータとの比較で、これからの人口の増減について予測しておくことも大事です。

具体的な円商圏の考え方

コンビニは通常1次商圏に入り、スーパーはその規模によって1次から2次に入ります。ホームセンターは3次商圏まで見込み顧客を持てることが多いです。その範囲において、どのくらいの人口があるかと、既存店舗の数やタイプをチェックすることで売上予測ができます。

同時に、住民のライフスタイルについても考えます。

収入レベルや家族構成、仕事や遊びのために移動する主な方向、主に使用する移動手段といったポイントです。

こうした消費者の傾向を知ることで、どんなアイテムが特に売れるのかを知る助けとなるはずです。

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